空港で足止めされた人たちの不安な気持ち
さて、この事件だけど、どの立場に立つかなんだよね。
実は私、これまでに2度、思わぬアクシデントで空港内に閉じ込められているのよ。
1度目は2007年7月16日。女子4人でイタリア旅行に行った帰り、ミラノで搭乗するはずの飛行機が「飛びません。予定は不明」というの。数時間後、原因は柏崎刈羽原子力発電所で火災が起きて、ミラノに帰って来るはずの飛行機が日本で足止めされていることが人づてにわかったけど、薄暗いロビーで待つこと11時間。身も心も宙ぶらりんのあの感じは忘れられるものではないわよ。
2度目は6年前のこれまたイタリアで、ボローニャ空港の搭乗ロビーの長い列に並んでいたら、「すべての飛行機のフライトを中止します」って。なんと、空港内のトイレでボヤがあって、その原因がわかるまで乗客は動くなとのこと。このときも1秒1分がやたら長かったっけ。
そんなわけで私は、新千歳空港で足止めされた人たちの不安な気持ちはよくわかる。子供連れの人、差し迫った用事がある人の心境はいかばかりか。だけど実はいま、勝手にもっと感情移入してしまう人がいるんだよね。
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