山岳部の強化合宿、重さ30kg超の荷物で登山
別の方向性の辛さを味わったのは、高校時代に山岳部だったTさん(50代/男性)だ。
「在学中で一番ハードだったのは、5泊6日で南アルプスを縦走した強化合宿でした。家を出る前にザックを測ったら29kgあり、登る際はさらに水3リットルが加わるので、荷物は軽く30kgオーバー。食料はハイペースで減っていくので、荷物はどんどん軽くなりますが、荷物がMAXの初日はずっと上りなんですよね。ようやく目的地についても、テントを張り、食事を作り、翌日のコースの下見をし、ラジオを聞いて天気図を書き……やることはいくらでもあります。
30kg超のザックを背負って1日9時間も歩くので、カロリー消費もハンパではありません。シャリバテ(空腹でバテること)を防ぐため、行動食(アメやクッキーなどの間食)を大量に摂り、米は1日5合食べていましたが、もともとガリガリだったのに、合宿から帰ったら4kgも体重が落ちていました」
吹奏楽部の練習にたっぷり運動メニュー
最後に運動部以外の話も。Nさん(40代/女性)は吹奏楽部の全国大会常連校に通ったが、吹奏楽部の練習は並の運動部以上だったという。
「運動が嫌いだから文化部に入ったのに、練習にはたっぷり運動メニューがありました。目的は“体力をつけるため”“肺活量を増やすため”なんですが、ランニング、筋トレ、階段ダッシュ……『私は何部に入ったんだっけ?』って思うぐらい。母親も『吹奏楽部なのに、何で毎日体操着がいるわけ?』と不思議がっていました。夏合宿は特に体力強化が重点テーマになっていて、1日の半分は運動でしたね。そのお陰で、夏休み明けの体育祭のクラブ対抗リレーでは、運動部をおしのけていつも3位以内に入っていました」
好きだからこそ、かつ若いからこそ耐えられる練習メニュー。これも“青春の1ページ”といえば、そうなのかも。(了)