購入者とのやり取りがよりストレスに
購入者とのやりとりでストレスが増した人もいる。メーカー勤務の20代男性・Bさんは、「価格を決めるより、購入希望者とのやり取りの方が面倒です」と苦笑する。
「取引メッセージ・価格交渉なし、即購入の“無言取引”が理想です。価格なしで価格のオファーを受けてバシッと決まって楽だと思ったら、逆に交渉前提で出品しなきゃいけなくなる羽目に……。というのも、購入希望者の中には、コメントで希望価格を聞いてくる人がいて、結局は交渉が必要です。
最悪なのは、購入希望者から提案を受けて承認したのに購入されないパターン。さらに値下げコメントがつくという追い打ちを受けました。正直、オファーされた価格を承諾したら即決済されるシステムであってほしかったです」
ほしいものは即買いたいのにソワソワする
購入する側はどう感じているのだろうか。IT企業勤務の30代女性・Cさんは、「値段がついていない出品はできるだけ避けたい」と語る。
「価格が決まっていた方が、“お宝探し”の感覚もあってラクだし、場合によってはちょっと高めでも、ほしいものなら価格交渉なしですぐに買っちゃいます。確実に買えるところがいいんです。
価格を提示するのは、自分の足元を見られているようですごく苦手ですね。いつ値段が決まるかソワソワしてしまうし、気づいたら先を越されてしまう。せっかく“お宝”を見つけても、価格をつけるのが面倒で、その時点であきらめます」
手間の解消のために導入された新機能だが、かえって手間が増えてしまったという人がいる実態には、価格交渉の難しさが潜んでいる。(了)