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《南海トラフ地震が起きたら…》地下で注意すべき“揺れ”より恐ろしい災難 「煙による一酸化中毒」「ガス爆発」「最も恐ろしいのはパニックによる群衆雪崩」

豪雨時は地下鉄や地下街で浸水被害も(2003年福岡県の地下鉄「博多駅」/共同通信社)

豪雨時は地下鉄や地下街で浸水被害も(2003年福岡県の地下鉄「博多駅」/共同通信社)

 さらに地下街では揺れた後のガス漏れ、ガス爆発といった二次災害も想定される。名城大学特任教授の川崎浩司さんは「最も恐ろしいのは群衆がパニックに陥ること」という。

「混雑する地下街で首都直下地震など強い地震が起きると、群衆がパニックになって地上に出ようと非常口に殺到する可能性があります。特にいまはインバウンド全盛なので、地震経験の少ない外国人観光客が大パニックになって非常口に殺到し、群衆雪崩を起こすリスクも高いと言えます」

最大2mの津波が梅田の地下街を襲う可能性

 南海トラフ地震では津波の危険も忘れてはならない。

「地下に通じる階段やエレベーターなどに到達した津波は、重力で勢いがついて滝のような勢いで下へ下へと流れ込みます。そうなると地下にいる人間が地上に出ることは難しくなります。地下鉄構内や地下街に閉じ込められ、逃げ場を失う可能性があります」(川崎さん・以下同)

 場所や状況によっては地上以上の危険地帯となる地下エリアの中でも、多くの識者が最もリスクが高いと指摘するのが、傾斜のある通路が斜めに交差する複雑さから「迷宮」と称される大阪・梅田の地下街だ。

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