株式マーケットは8月上旬の「ブラックマンデー超え」の大暴落を底に、順調に回復。自民党総裁選翌日の「石破ショック」も乗り越え、日経平均株価は4万円をうかがう展開となっている。こうした環境下で、投資家はどのような企業に注目すべきか。最新の決算をもとに、個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が解説する。
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自民党総裁選で石破茂氏が選ばれ、総裁選挙翌日の日経平均は一時2000円近く急落し、「石破ショック」と言われた。その後、その市場の反応を受け、利上げや増税、原発ゼロなどの政策を掲げた姿勢が変化している。
石破政権が金融引き締めなどに慎重な姿勢を示したことにより、株式マーケットは利上げや増税に対する警戒感が薄れ、値を戻してきた格好だ。ドル円の為替相場に至っては石破ショック前の円安ドル高水準となり、1ドル149円を突破した。
そして、アメリカでは、10月4日、雇用統計で予想を大きく上回る雇用者数の増加、また、失業率の低下を示し、懸念されていた雇用や景気の悪化に対しポジティブなサプライズとなり上昇機運が高まっている。
今まさに日本株、アメリカ株ともにリスクオンの様相だ。今回は、このリスクオン気配の状況において、直近で大きな追い風を受けて上昇期待を感じさせる3銘柄を紹介していきたい。
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