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中古iPhoneのネット購入の落とし穴 確認しにくい「バッテリーの寿命」、気づかず「赤ロム」を買って突然の利用制限も

購入から半年、突然圏外になって驚き

 ネットワーク利用制限への警戒も必要だ。ネットワーク利用制限とは、前使用者の端末代金滞納などによって、キャリアから利用制限をかけられた状態のこと。例えばキャリアがauなら、au系列のSIMカードで通信や通話が利用できなくなる。

 中古スマホの販売店では、ネットワーク利用制限の対象外で問題なく使える状態を「○」。現時点では利用制限の対象ではないが、将来的に制限がかかるリスクがある端末に「△」を付けて販売するところも少なくない。利用制限の状態は、各キャリアが提供する照会ページで端末のIMEI(製造番号)を入力すると確認できる。

 商社勤務の40代女性・Cさんは、購入した中古iPhoneにこのネットワーク利用制限がかかり、「何が何だかわからなかった」という経験を振り返る。

「中古でiPhoneを購入後、半年くらいは何事もなく使えていたのに、突然圏外になって驚きました。再起動してもSIMカードを抜き差ししても状況は変わらず……。半年で使えなくなりました」

 Cさんがクレームを入れるつもりで販売店に問い合わせたところ、担当者から「ネットワーク利用制限がかけられている」と告げられたという。

「状況を一通り説明すると、担当者に受注番号、注文日、IMEI番号を聞かれ、『赤ロム(ネットワーク利用制限がかかっている状態)ですね』と謝られました。同等品の交換か返金対応をしてくれると言われ、返金してもらいました。

 安いからという安易な理由で、『△マーク』の端末とは知らずに買ってしまったんですよね。保証がなかったら大変でした……。価格や傷の有無に目が行きがちですが、赤ロムの知識やリスクの確認、それから保証の有無も大事だと痛感しました」(Cさん)

 総務省は、ネットワーク利用が制限された「赤ロム」端末の販売を原則禁止にすべく議論を進めているが、現段階ではまだリスクもある。中古品を買う時はメリットだけでなく、デメリットもしっかり知っておきたい。(了)

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