為替市場では、8月1日以来となる1ドル150円台に乗せた。一カ月で10円ほど円安ドル高が進んでいることから、18日朝方、三村財務官は「高い緊張感をもって注視」と軽いけん制発言を行った。足元の円安ドル高は、円が主要通貨に対して全面的に売られる相場展開ではなく、米経済の強さを背景としたドル上昇が背景にあるため、財務官によるけん制発言の影響は限定的となっている。
一方、じりじりと円安ドル高は進んでいるが、輸出関連銘柄の追い風とはなっていない。この辺りからも日本株の弱さがうかがえよう。今週は米国企業の主力処の決算発表が多く予定されている。銀行株に続きトラベラーズが好決算だったことで、NYダウを押し上げる格好となったが、ネガティブな決算となったユナイテッドヘルスは指数を押し下げる格好に。引き続きNYダウは、構成銘柄であるスリーエム、ベライゾン、コカ・コーラなど決算発表銘柄に左右されよう。プライム市場、グロース市場ともに陰線が目立つ日本株は、下支え役である米国株が軟調推移となれば、押し目が入らない薄商いのじり安の相場展開となりそうだ。「選挙ラリー」のムードが高まらない状況下、米国株頼みの地合いが続く。
今週にかけて、国内では25日に10月東京消費者物価指数、8月景気動向指数(確報値)などが予定されている。
海外では、21日に中・最優遇貸出金利、独・9月生産者物価指数、米、9月景気先行指数、22日に米・10月リッチモンド連銀製造業指数、23日に南ア・9月消費者物価指数、米・週次原油在庫、24日に仏・10月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、独・10月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、欧・10月ユーロ圏製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、英・10月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、米・週次新規失業保険申請件数、10月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、9月新築住宅販売件数、25日に独・10月Ifo景況感指数、米・9月耐久財受注(速報値)、10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。