沖縄の「ファミンチュ」
県内最多の330店以上を展開するファミマは、1987年に地元スーパーのリウボウグループとの共同出資で設立された「沖縄ファミリーマート」が運営。“地域ド密着”をスローガンに掲げる。
(以下、「【図表】国内最激戦区『沖縄』の闘い」、3社の出店数の推移比較と共に解説)
「沖縄ファミマは沖縄限定商品を多数ラインアップしており、『ウチナンチュ(沖縄県民)』ならぬ『ファミンチュだからできること』がキャッチフレーズ。店先に『ファミマで沖縄そばしませんか?』などと掲げてアピールに注力しています」(沖縄のコンビニ関係者)
先行していたローソンも2009年、沖縄のスーパー大手サンエーと資本提携してローソン沖縄を設立。沖縄独自のPB商品を展開している。現地のコンビニ利用者に話を聞いた。
「セブンも沖縄特産の黒糖や紅芋などを使用した商品がありますが、観光客向けかなという印象です。ファミマは地元の有名企業とのコラボがうまく、『沖縄を知っているな』という商品が多い」
記者が訪れた那覇市のファミマでは沖縄のソウルフードと言われる「ポーク玉子おむすび(スパムと卵焼きを挟んだおにぎり)」や「朝すば(カップ沖縄そば)」「泡盛コーヒー」などが並んでいた。
一方、セブンは沖縄ローカルのアピールは控えめで、全国と同じ商品ラインアップを意識していることが窺えた。
(第3回に続く)
※週刊ポスト2024年11月8・15日号