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「議員が落選したら翌日から職探しですよ」 波乱の衆院選が終わり、候補者の当落に去就が左右される「議員秘書」の心労

「公設秘書も、議員が落選したら翌日から職探し」

 6年も議員会館でアルバイトをしていれば、笑って話を交わす議員の知り合いが何人かいる。

 その当落はもちろん気になるけど、開票から一夜あけて思い浮かぶのは、議員より議員秘書たちの顔なんだよね。

 ご存じかどうか、議員秘書といってもその立場はさまざまでね。

 トップは国家試験を通った政策担当秘書で、その下に議員が任命する公設第一秘書と公設第二秘書がいる。さらに、地元に根を張っている私設秘書が5~10人。末端には私のような不定期のアルバイトもいて、1人の議員の周りに零細企業くらいの人が働いているんだわ。その人たちが失業して路頭に迷うかどうかというのも選挙の一面なんだよね。

「公設秘書も、議員が落選したら翌日から職探しですよ。好きでやっていると言われたらそれまでだけど、約2週間の選挙期間中、秘書は最低限の睡眠時間と食事時間で選挙活動をしています。その間、衆議院事務局に雇われている公設秘書に給料は出ません」(ベテラン秘書のNさん)

 そうした実態を、議員会館でアルバイトをするまで私は知らなかった。知らなかったといえば、議員秘書の仕事内容もそう。

 まず、議員のスケジュール管理は誰でも想像がつく。だけど、新人議員の秘書となると、それこそ永田町の仕組みを手取り足取り教えなければならない。てか、複雑怪奇な国会議事堂に、新人がひとりで足を踏み入れたらまず迷子になる。行くべき会議室まで秘書について行ってもらわなければどうにもならない。非常ベルのような音が鳴るのは本会議開会の10分前と始まる直前の2回、なんてことも新人は知らない。

 しばらくして永田町の地理がわかって議員らしくなると、与野党ともに議場で一般質問をする。テレビ中継されるのはこのシーンだ。そこで恥をかかないためには、各省庁の役人からこれまでの国の方針についてレクチャーを受けないと話にならない。どの省庁のどの部署の役人から何を教えてもらうか、それを決めるのは政策担当秘書なんだよね。

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