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“音楽の授業の苦手意識”はどこから生まれるのか?当事者たちの述懐 「みんなの前で公開処刑」「真面目に歌うとからかわれる」…でも「当時の音楽の先生に謝りたい」

真面目に歌うと不良グループにからかわれた

 中学時代から音楽に苦手意識を持つようになったというOさん(30代/男性/埼玉県)は、「頑張っている人がいると、バカにされたり、からかわれたりする風潮があった」と述懐する。

「テストや合唱のとき、真面目に大きな声で歌っていると、不良っぽいグループの人たちから、『お前、さっきめっちゃ頑張ってたじゃん』とニヤニヤしながら絡まれました。子供心にその言い方が“褒め”ているわけではないのは明らかで、顔から火が出るほど恥ずかしかった。それ以来、できるだけ目立たないように、歌の時は小さく口を動かす程度になりました。

 その不良グループにとって、合唱や歌の時間は騒ぐ時間。彼らの中では、音楽の授業で習う歌はカッコ悪くて、真面目に向き合うのも“ダサい”ことのようでした。でも音楽の先生には申し訳なかったですね」(Oさん)

 このように音楽の授業にいい思い出を持っていない人たちのなかにも、Oさんのように「音楽の先生に謝りたい」という人は少なからずいるようだ。(了)

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