そもそも電話機能を使わない
そもそも電話機能を使わない人も増えている。大学生のCさん(21歳/男性)は、「周りの友人もLINEで連絡を取る人がほとんどなので、もともとの電話機能は使いません」と令和の“通話事情”を明かす。
「インターネット上の知人と実際に会う、いわゆる“オフ会”の相談ではDiscordで連絡を取ることも多いです。遠くにいる人たちと大人数で相談する場合、一対一の電話機能は使い勝手が悪いので、普段の連絡手段もグループ通話機能があるものを優先しがちです」(Cさん)
総務省によると、LINEの利用率は全年代で90%を超えている(2023年)。InstagramやFacebookのメッセンジャーでも通話はできるし、最近では、Xが音声通話機能をプレミアムユーザー限定で搭載したことも話題となった。
「使い勝手のいい通話アプリがたくさんあるので、相手や用途によって使い分けています。友人でもガチの携帯電話の番号を知らない人は多いかも。というか、もはやそっちが鳴ったらびっくりするかもしれません」(Cさん)
仕事がらみで出ざるを得ないが…
それでも、仕事がらみとなると出ざるを得ない場合は多い。接客業のDさん(28歳/男性)は「電話帳に番号をいちいち登録するのは面倒なので、あまりしていない」と言いつつ、「知らない番号でも基本出ます」と答える。
「店舗責任者なので、急なトラブルがあったときなど、休日に電話がかかってくることが多々あります。
プライバシーの観点からスタッフ用のLINEグループは作っていないので、連絡手段が電話しかない。ただ、やはりどういった番号からかかってくるのかは見ますね。03や090、080などは仕事関係かなと思って出ますが、フリーダイヤル系は気が向いたら……という感じです」(Dさん)
電話機能と無料通話アプリの使い分けが顕著になってきており、電話機能を使う機会が減っている人も多いだろう。そうしたなかで、あえて電話機能を使っているのには何か理由があるのか、と警戒する人も少なくないようだ。(了)