近年“年賀状離れ”がたびたび話題になるが、この冬はその傾向がますます顕著になりそうだ。2024年10月1日に郵便料金が値上げになり、はがき1枚は63円から85円にアップ。一気に3割以上も値上げされた影響は小さくないだろう。
はがきの料金は1994年から2014年まで「50円」の時代が続いたが、その後、「52円(2014年)→62円(2017年)→63円(2019年)」と、小刻みにアップし、今回一挙に85円に。年賀状の発行枚数は2003年がピークで約44億枚だったが、2024年には約14億枚まで減少しており、日本郵便は2025年分の発行枚数について、前年比約25%減の約10億枚にすることを発表している。
都内に住む会社員のYさん(30代/女性)は先日、思わぬ「年賀状廃止のお知らせ」を受け取ったという。
「ここ数年、『今年で年賀状を止めます』という年賀状を貰ったり、年賀状の代わりにメールやLINEで新年の挨拶を貰う機会が増えましたが、先日、取引先企業から送られてきた便りには『SDGsに鑑みて年賀状を廃止します』と記されていました。思わず、“そんなこと思ってないくせに”と内心ツッコんでしまいましたが、やめるきっかけがみんな欲しかったんだなと思わせられました」
本音はどうあれ、止める理由として“郵便料金が上がったから”とは書きにくい。こうなると「郵便料金が上がる→年賀状が減る→もっと郵便料金が上がる」という負のスパイラルに陥りそうだが、一方では頑なに年賀状を送るのを止めない人もいる。