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戸松信博の明日の爆騰株を探せ!

【注目銘柄】トーヨーカネツ:空港物流でトップシェア、LNGタンクで国内2位

トーヨーカネツ(6369):市場平均予想(単位:百万円)

トーヨーカネツ(6369):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 トーヨーカネツ(6369)は、『革新的な技術と実行力で社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」となること』を経営ビジョンに、物流、エネルギー、環境等の分野で事業を展開する企業です。

 展開する主な事業は、物流センターの効率化・自動化、また故障の予知保全とメンテナンスを行う「物流ソリューション事業」、タンクの製造やメンテナンスを行う「プラント事業」、大型液化水素貯蔵タンクやアンモニア貯蔵タンクの開発を行う「次世代エネルギー開発事業」、ウインチなどの産業機械の製造や環境調査等を行う「みらい創生その他事業」の4つで構成されます。

 主力は物流ソリューション事業で、2024年3月期売上の60%を構成しました。次にプラント事業18%、次世代エネルギー開発3%、その他19%でした。

 元々は工業窯炉でスタートした企業ですが、持てる技術を時代の潮流に乗った事業に応用することで成長を遂げてきました。戦時下では鉄需要拡大を見据えた「工業窯炉」で成長、戦後は石油需要拡大を見据えた「貯蔵タンク」で成長、というようにです。そして近年では、人手不足やEC市場拡大の恩恵を物流システム事業が業績を牽引しています。

注目ポイント

 同社の創業は1941年。戦時下で鉄の需要増大を見据え、工業窯炉の製造・販売を行う東洋火熱工業として創業しました。その目論見は当たりで政府から軍需工場指定を受けて大きく成長。戦争が終わるとその需要は無くなりましたが、今度は駐留軍向け冷暖房用ボイラー設備供給の案件を獲得しました。

 社内に国鉄出身の燃焼関係のエキスパートを多く抱えていたことから、冷暖房設備を構成するラジエーターや業務用ボイラーを製造できたことから受注できたといいます。そしてこのボイラー製造の技術は後のタンク事業に繋がりました。

 タンクについては、1950年の昭和石油(現出光興産)からの受注を皮切りに、丸善石油(コスモ石油)からも受注を獲得。

 1958年には日本で初めてAPI(米国石油協会)認定工場に指定されます。またクリーンエネルギーとしてLNG(液化天然ガス)が注目され始めた1969年にはブルネイでLNG(極低温貯蔵)タンクの製造に着手。これにより、同社は常温から超低温貯蔵のタンクまでを製造できるメーカーへと成長を遂げました。

 原油貯蔵タンクからLNG極低温貯蔵タンク、LPG低温貯蔵タンク、高圧球形タンクなど、あらゆるタンクを取り扱い、現在まで5700基以上のタンクを国内外で製造してきました。中でもLNGタンクは国内第2位のシェア、LNG極低温貯蔵タンクは世界2位の製造シェアを誇り、またメンテナンス事業では国内トップポジションを獲得しています。

【プロフィール】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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