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投資

【日本株週間見通し】「日米中銀会合」を意識した思惑先行でボラタイルな展開に

先週の日経平均は週間で379.27円高

先週の日経平均は週間で379.27円高

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の12月9日~12月13日の動きを振り返りつつ、12月16日~12月20日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で379.27円高(+0.97%)の39470.44円と上昇。引き続き米ハイテク株が強かったことや、中国経済政策への期待感、12月先物・オプション特別清算値(SQ値)算出に絡んだ思惑なども加わり、日経平均は取引時間中としては10月15日以来となる40000円台乗せとなった。週半ばまでは底堅い動きが入るも11月米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとするムードが強く、日経平均は陰線を連発。

 上値が重く手掛けにくい地合いが続いたが、米CPIはほぼ市場予想通りの結果となったことから、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測が強まり、米金利は低下。ナスダックが終値ベースで史上初めて20000ポイントに乗せたことで半導体株の刺激材料となった。週末は算出されたメジャーSQ値(概算値39434.85円)でのもみ合いとなったが、週を通してしっかりとした推移が見られた。

 なお、12月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1288億円買い越したほか、TOPIX先物を843億円買い越し、225先物は2553億円買い越したことから、合計4684億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を4838億円売り越すなど合計で5333億円売り越し。なお、信託は現物を2843億円買い越したほか、事法は現物を2124億円買い越しており、23週連続で買い越した。

 今週は17-18日にFOMC、18-19日に日本銀行による金融政策決定会合がそれぞれ開催される。FOMCでは0.25%の利下げを予想する声が多い一方、日銀会合は0.25%利上げの可能性は五分五分といったところだ。11月下旬から12月上旬にかけては、利上げ観測が強く銀行や保険など金融株の上げがやや目立っていたが、先週、12月利上げ見送り観測報道が流れるなど、やや12月利上げムードはトーンダウン。

 日銀が13日に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業製造業の景況感は+14と9月調査(プラス13)から上昇。一方、非製造業の景況感はプラス33と引き続き高水準だが、9月調査(プラス34)比では小幅に悪化するなどまちまちの結果となった。現時点で明確な市場コンセンサスは存在しておらず流動的だが、日銀会合前に関係者などによる観測報道が流れる可能性はある。為替、株式、金利市場は思惑先行でボラタイルな展開となりそうだ。

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