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ビジネス
賛成派が語る大阪万博「成功の鍵」

大阪・関西万博の目玉は「ライフサイエンスの新技術」 松井一郎・元大阪府知事は「日本にとって一番必要な技術・産業。これに勝る経済効果はない」と自信を見せる

中小企業にとっては販路拡大のチャンス

高橋:長く働いて、ピンピンコロリですか。いいですね。万博ではどんな展示が出てくるの?

松井:各国のパビリオンの中身の詳細は、これから徐々に明らかになります。それに大阪館には中小企業のブースが400社くらい出る。大阪は企業の99%が中小企業で、技術を持っている。そのなかには、年を取って視力が落ちてくると、メガネが勝手にピントを合わせてくれるというものもある。中小企業にとっては販路拡大のチャンスになります。まあ、どんな展示が出てくるかは来てのお楽しみ。僕が子どもの頃に1970年万博で衝撃を受けたみたいに、若い世代にも面白がってもらえると思います。

高橋:引っぱるね。さすが商売人(笑)。

松井:「今さら万博か」とか、「費用がかかりすぎる」とか、批判はあるけど、日本にとって一番必要な技術、産業はライフサイエンス分野でしょう。健康寿命が長くなればそれだけ仕事ができるから、人手不足解消にもつながるし、医療費も抑えられる。これに勝る経済効果がありますか。

■もっと読む:大阪・関西万博は“新しい公共事業”か 松井一郎氏「“観光のハブ”大阪の起爆剤になる」、“経済効果2.9兆円超”の試算は「精度が高い」と経済学者・高橋洋一氏

【プロフィール】
松井一郎(まつい・いちろう)/1964年、大阪府生まれ。元大阪府知事。福岡工業大学卒業後、株式会社きんでん勤務。2003年に大阪府議会議員、2011年に大阪府知事、2019年より大阪市長を務める。大阪維新の会代表、日本維新の会代表ほかを歴任し、2023年4月に政治家を引退。

高橋洋一(たかはし・よういち)/1955年、東京都生まれ。経済学者。嘉悦大学経営経済学部教授、株式会社政策工房代表取締役会長。1980年大蔵省(現・財務省)に入省、小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官し、『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞した。YouTube「高橋洋一チャンネル」で注目を集め、チャンネル登録者数は120万人を超える。

※週刊ポスト2025年1月17・24日号

大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン(時事通信フォト)

大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン(時事通信フォト)

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