預金金利も上昇しているが物価も上昇している
ネット銀行、地方銀行、近くの信用金庫、信用組合などにも目を向けてみよう。大手よりも高い金利の定期預金が見つかるはずである。ネット銀行は金利が高いのはもちろんオンラインで手続きが完結するなど利便性が高く、操作に慣れてしまえばあらゆることがスマホで済ませられるので、まさに「時は金なり」。
地域に根ざした金融機関である信用金庫や信用組合は地元の事業者や個人を大切にし、きめ細かい対応が受けられるので金利以外にもメリットが多い。
「ただし、現在のようなインフレ下では預金に依存しすぎるのではなく、資産の一部を運用していくことを考えてほしいですね」(岩城さん・以下同)
こう岩城さんが指摘するのは、預金の金利が少しずつ上昇しているのは事実であるものの、比例して物価も上昇しているためだ。
「コツコツと貯めていったとしても、モノやサービスの値段が上がっている状態が続くと、将来的にお金の価値は下がってしまいます。具体的には、年率2%のインフレーションが10年続くと、物価は約2割上昇します。これが20年続くと約5割上昇、30年続くと約8割上昇してしまうとイメージしてください」
金利上昇時代、少しでも有利にその恩恵を受けられる銀行に預金しつつ、賢く堅実な運用をする──ダブルの手法で老後資産を増やそう。
※女性セブン2025年1月16・23日号