新大久保と原宿の違いは
韓国系の店が多数立ち並ぶ場所といえば東京・新大久保が有名だが、原宿の韓国系ショップとはどう違うのか。
「新大久保は、K-POPアイドルとかコスメショップ、韓国料理、韓国スーパーがあって、韓国のエンタメと生活に触れられる“韓国旅行気分”が味わえる街。原宿は、単純にかわいいものがあって、それがたまたま韓国発のものが多いというイメージです」(20代女性/神奈川県在住)
今、若い女性の間では、セルフシャッターで盛らない“韓国プリクラ”や“、カラフルでスタイル映えする“韓国制服”など、冠に“韓国”がつく文化・ファッションが「かわいい」と大人気。原宿にも韓国プリクラショップや韓国風制服レンタル店があり、いずれも連日盛況だ。元来個性的でポップな“Kawaii”に敏感な街・原宿。令和の若者が、“映え”を得意とする韓国カルチャーに飛びついたということだろう。
トレンドとともに店舗の入れ替わりも激しい
一方で、閉店する店舗もある。韓国グルメ専門のフードコート「K-TOWN 原宿店」は2023年4月に閉店。アパレルやコスメブランド「3CE スタイルナンダ 原宿ストア」は2023年8月に閉店、同時に日本から完全撤退している。トレンドの移り変わりとともに、店舗の入れ替わりも激しいのが現実だ。
実際、原宿における“韓流ブーム”はいつまで続くのだろうか。通学路圏内に原宿がある女子大生・Cさん(20代女性/東京都在住)は「長続きする気もしない」と話す。
「タンフルや10円パンがSNSで流行したのは2年ぐらい前。今は、少なくとも日本の若者はもう10円パンを話題にしていませんし、SNSの影響で流行り廃りのサイクルは早くなっている。そう考えると、今は若者に韓国が人気だから原宿にも韓国系のお店が増えているだけで、一過性なのかなとは思います」(Cさん)
たしかに原宿の歴史を振り返れば、DCブランドブームやタレントショップブームなど、一時的に大きく盛り上がりながらも消えていったショップは少なくない。他方、日本初のクレープ専門店「マリオンクレープ」が原宿で50年近く営業を続けているように、根付くものもある。はたして、原宿における韓流ブームは今後、どのように展開していくのか、注視したい。