俳優の吉沢亮(30)が昨年末、同じマンションの隣室に酔っ払って入り込み、住居侵入容疑で警視庁から任意で事情聴取されたことが明らかになった。この件を受けて、吉沢が出演していたアサヒビール「スーパードライ DRY CRYSTAL」のCMから降板することになった。大手広告会社出身のネットニュース編集者・中川淳一郎氏は「度数3.5%という低アルコールのビールで適度に楽しもう、というコンセプトの商品で“ビールとの新しい付き合い方が、広がっている”というコピーをぶっ壊したのだから仕方ない」というが、一方で「ビール会社側も、今後はCMキャラのキャスティングについて考え直さなければならないのでは」と分析する。中川氏が、今後のアルコール飲料のCMキャラのキャスティングの方向性について考察する。
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通常、アルコール飲料のCMキャラについては、「お酒好き」を普段から公言しているタレントが起用されるのが慣例でした。そりゃそうでしょう。飲酒が禁止されているイスラム教徒を起用するわけにもいきませんし、体質的に飲めないことを公言している人を起用するのもアルハラに該当してしまう。
そこにプラスしてCMタレントには、商品を飲んだ時に最高の笑顔を見せてもらいたいもの。ですから、アルコール飲料のCMには、「お酒好き」で、かつ「心から良い表情を浮かべることができる」タレントを起用することになるわけです。吉沢さんもそうした条件に合致した一人だったのでしょうが、今回の件は、その「お酒好き」がアダとなってしまった格好です。
察するにその日は、吉沢さんも大量に飲んでしまっていたのではないでしょうか。酔っ払いの中には「記憶を失うタイプ」もいます。しかも、この手の人のタチが悪いのは、お酒を飲んでいる間はそこまで行動がおかしくないケースも多い。粗雑な発言をするわけでもなく、楽しそうにしているし、敬語で喋っていたりする。
とはいえ“帰巣本能”はあるためマンションや自宅までは辿りつくものの、そこで安心してしまうのか、最後にやらかしてしまうことがある。今回、吉沢さんのマンションの隣家のドアの鍵が開いていたことも、災いでしたね。もしもあそこで鍵が閉まっていたら、ここまでの事態にはなっていなかったのでは……と吉沢さんに対して思うところはあります。もちろん、住人の方の恐怖感の方を尊重すべきですが。