嗜む程度のお酒ならいいが、泥酔して誰かに迷惑をかけたり、警察沙汰になったりするのは問題外。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子さんが、かつて酒席で泥酔した時の失敗談を振り返る。
泥酔して他人の部屋の鍵穴をカチャカチャ
「いやいや、他人事じゃないって」というのは、俳優・吉沢亮(30才)の話。昨年12月30日の午前10時半頃、東京都港区の自宅マンションの隣の部屋に「トイレに行きたくて、勝手に入ってしまった」というあの事件のことだけどね。
そりゃあ、自宅の廊下に家族でない若い男が立っていたら、即刻110番でしょ。しかも10時半という朝の清々しい時間だよ。たとえお隣に吉沢くんが住んでいると知っていたとしても、そんな時間にベロベロに酔っ払っている姿は異様よ。ご本人は「前日の夜から酒を飲み、記憶を飛ばした」と説明したというけど、私はふと急に恥ずかしくなった。
人間には3種類あって、「お酒を飲む人」と「飲まない人」と「飲めないと言っている人」だ。
で、私は、2年前まで「飲む人」で、いまは「飲めないと言っている人」。それでも乾杯の一杯とか、その流れでもう一杯飲んだりして、まぁ、お酒には未練たっぷりだ。
なぜ飲まなくなったのか。
婦人科系の大手術をしたあたりから、飲むとヤバくなったからだ。いまとなれば思い出したくもないことだけど、スネに傷の1つや2つ。いや3つや4つ。う~ん、私の場合、もっとかな。
たとえば、他人の家のドアを開けようとしたことがある。私は8階に住んでいるんだけど、エレベーターの【8】のボタンを押したつもりで【7】のボタンを押した。仕事先が7階だから勘違いしがちなんだよね。シラフのときはエレベーターを降りたところで気づくけど……鍵を玄関の鍵穴に差し込んでカチャカチャしつこく回す。開かない。鍵がかかってなかったらドアノブを引いたのではないか。住人に「何するのよっ」と騒ぎにされたら抗弁できないって。
これが夜であれば、「あぁ、お酒を飲んでいたのね。気をつけてください」と温情をかけてもらえるかもしれない。お酒は夜飲むものというのが“常識”だからだ。でも、その常識を破るのが酒飲みの酒飲みたるところで……あ、ヤバい。酒飲みだった頃の記憶がどんどんよみがえってきたわ。