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投資

【IPビジネス関連銘柄の通信簿】バンダイナムコ、サンリオは会社予想を上回る好決算、任天堂は不振でも上場来最高値を更新 投資家の期待を集める注目ポイントを分析

サンリオ(8136)

 サンリオは「ハローキティ」「マイメロディ」「シナモロール」など、可愛らしいキャラクターIPを多数抱える企業である。国内だけでなく海外市場でもブランド力が高く、ライセンスビジネスが主要な収益源となっている。

「ハローキティ」は世界的に有名で、ライセンス契約を通じた商品展開も幅広く、「シナモロール」は若年層を中心に国内外で人気が拡大し、ファッション・雑貨とのコラボも活発だ。キャラクターを活用したテーマパーク「サンリオピューロランド」や「ハーモニーランド」も運営し、体験型ビジネスも展開し注目を集めている。

 2月14日には2025年3月期第3四半期決算が発表され、前年対比で売上+14.6%、営業利益+58.6%、経常利益+63.1%、純利益+78.2%という大きな成長を発表した。

 また、通期の業績予想も売上、利益ともに上方修正しており、配当の増額修正、自社株買いの発表も行った。昨年8月2日に行った第1四半期決算、昨年11月1日に行った第2四半期決算でも売上、利益とも上方修正を行っていることから、今回で3回連続の上方修正であり、その勢いは事前の会社予想を大きく上回っていることがわかる。

 今回の修正理由としては、「売上高は、『ハローキティ』50 周年関連の施策や複数キャラクター戦略により好調トレンドが継続し、北米や中国のライセンス事業が牽引し大幅に伸長。4Qも、『ハローキティ』50 周年関連の施策によりその他キャラクターの認知度が向上しており、特に人気キャラクターの『マイメロディ』50 周年および『クロミ』20 周年がスタートすることから、好調トレンドが継続すると予想。海外及び国内ともに通期にわたる堅調な売上推移を見込み、前回の公表計画を上方修正。営業利益は、収益性の高いライセンス売上高の増加及び販管費が計画を下回ったこと等により、通期の営業利益予想を上回る水準で着地。4Qも、好調トレンドが継続すると見込まれるため上方修正」と発表。まさにIPビジネスの勢いがうかがえる。

 同社の株価は決算翌営業日の2月17日、ストップ高となった。PERは2月17日現在で41.4倍、PBRは18.67倍と、PER、PBRで見た時の過熱感は否めないが、IPビジネスに対する期待がどこまで相場を作っていくのか注目だ。

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