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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

中国人・韓国人旅行客とどこが違う?タイに滞在してわかった“日本人観光客ならではの特徴” 見た目から行動まで「これが日本人だよね…」

タイで若い日本人男性がよく履いている「象パンツ」

タイで若い日本人男性がよく履いている「象パンツ」

日本人女性は同性同士で静かに歩いている印象

 さて、日本人でありがちな格好ですが、若い男性については、タイの路上でよく売っているダボダボの薄手で涼しい「象パンツ」を履き、スニーカーはニューバランス、斜めがけの小さなバッグを着けている。このバッグは食事中も装着し続け、大事なものをなくさないようにしています。キャップをかぶっていることが多いのも特徴。髪の毛はバブル期の吉田栄作みたいなサラサラヘアーや、川谷絵音のように眉毛が隠れるような長い前髪だったりする。

 中高年男性は、現地駐在員のほかには、出張でやってきた人、あとはゴルフツアーで来た人をよく見かけます。基本的にその場に女性はおらず、次々と酒を飲み、タイ人の店員にも「これ1つちょうだい!」などと日本語で喋りかけて、とにかく楽しそうで「ガハハハ」という声が聞こえてくる。そして、1人の場合は、ゴーゴーバーで連れ出したタイ人女性と一緒に食事をしている人も見かける。

 女性については、中韓の人と比べて露出が少なく、清潔感のある地味目な恰好です。日焼け対策もあるのか、ばっちり白くメイクをしており、ツバ付きの帽子をかぶっています。そして2人組が多く、ゆっくりと歩いている。中韓の女性は男女入り混じり4人以上で喋り続けていますが、日本人女性は同性同士で静かに歩いている印象です。

結局注文するのは「トムヤムクン」になる

 飲食店では老若男女限らず、じっくりとメニューをチェックする。仲間同士で、店の前に置かれたメニューを見て、その店に入るかまずはコンセンサスを得る。その店に入ると、ネットの口コミで調べた名物料理にくわえ、必ずと言っていいほどトムヤムクンを頼む。その後はしばらく皆でメニューを見続け、何を注文するか検討するのですが、店員もそろそろイライラしてくる。そこで「とりあえずビールを持って来る」といった対応を取ります。

 注文する料理についてですが、もしかしたらトムヤムクンではなく、酸っぱくて辛いスープの味付けには「クン(エビ)」ではなく「プラームック(イカ)」の方が好みだという人もいるかもしれません。でも、定型句のように「世界三大スープのトムヤムクンはぜひ頼まねば!」となる。いわゆる「ガパオ飯(肉や魚介類とバジル炒め乗せ飯)」にしても、豚か鶏のひき肉よりも、本当はエビやシャコやカニのガパオ飯の方が好みかもしれないのに、ひき肉の写真を指差してしまう。あとはカイラン(チャイニーズケール)や花ニラと黄ニラもウマいのに、野菜炒めは空芯菜にしがち。

 要するに事前情報というか、“他の皆がするもの・やるもの”に左右されるわけです。だからこそ、店の側も「トムヤムクンあるよ」なんてメニューを見せ、その場も「ここはトムヤムクン頼むしかないな」という空気になっていく。そして、締めには名物料理としてメニューに掲載されている「カオソーイ」という麺を全員が頼んだりする。たとえ日本語を話していなくても、「これが日本人だよね……」とすぐわかります。

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