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藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

【知っておきたい債券投資の基本】債券の正体は「借用証書」、株式よりも低リスクで安定性が高い傾向 ただし外国債の為替変動リスクには注意が必要

債券のおもな種類

・国債:政府が発行する債券(例:日本国債、米国債)。信用力が高い。
・社債:企業が発行する債券。信用力によってリスクと利回りが異なる。
・地方債:自治体が発行する債券(例:東京都債)。
・外国債券:海外の政府や企業が発行する債券(例:米国債、サムライ債)。
・仕組債:金利や償還条件に特徴のある特殊な債券(例:物価連動債)。

 債券は、証券会社で購入するのが一般的ですが、一部の債券については銀行でも取り扱っています。

債券投資のメリット

【1】安定した収益性:固定金利の場合、あらかじめ利子が決められているため、償還日までの収益が予測可能です。
【2】高い安全性:他の金融商品と比較して比較的安全性が高いとされています。
【3】流動性:多くの債券は満期前でも市場で売却可能です。
【4】選択可能な投資期間:1年、5年、10年など様々な期間の債券があり、目的に合わせて選択できます。

債券投資のリスク

 比較的安全性が高いと言われている債券ですが、リスクがまったくないわけではありません。以下3つのリスクがあります。

【1】信用リスク:発行体が倒産や財政難に陥った場合、利子や元本の支払いが滞る可能性があります。
【2】価格変動リスク:満期前に売却する場合、市場金利の変動により損失が発生する可能性があります。
【3】為替変動リスク:外貨建て債券の場合、為替レートの変動により円換算で損失が生じる可能性があります。

 とくに為替変動リスクは、もっとも注意が必要です。満期まで保有していても、為替レートによって元本割れすることもあります。

初心者におすすめの債券投資

 投資信託を含め、株式への投資比率が高く、少し債券をポートフォリオに組み入れたいと考えている人は多いと思います。

 そんな債券投資初心者さんにおすすめの投資方法は以下の3つです。

・個人向け国債(日本):安全性が高く、1万円から投資可能。変動10年型なら金利上昇時にも連動して受取利子が増える。この連載でも何度か紹介しています。
・投資信託(債券ファンド):プロが運用するため、手軽に分散投資できます。外国債券型や国内債券型など種類も豊富。NISA口座内で購入可能。
・米国債(ETF含む):米ドル建てで運用されるため、日本より金利が高め。為替リスクはありますが、長期投資できる方にはおすすめです。

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