相手の怒りを最小限に抑えるには、どう謝るのが正解か?
なにか失敗をしてしまったり、誰かに迷惑をかけてしまったりしたときは、何よりも謝罪が重要だ。「謝罪は、誠意をもって迅速かつ簡潔に伝えることが大前提となります」とは、ビジネスマナー講師の金森たかこさん。早めに謝ることで、相手の怒りを最小限に抑えられ、信頼回復がしやすくなる。
「理想的な謝り方のセオリーとしては、【1】謝罪の言葉をストレートに口にし、【2】不祥事の経緯を簡潔に説明、【3】同じ過ちを繰り返さないための対策を提案する、という流れが基本となります。長々と釈明すると言い訳のように聞こえ、相手の怒りを増幅させることがあります」(金森さん)
家族や身内への謝罪には、照れや「察してくれるでしょ」という甘えが生じがちだが、それでもやはりしっかりと謝ることは重要だ。では、どのように謝るのが正解なのか──。謝罪やマナーのスペシャリスト、そして人生経験豊かな女性たちに、身近な人への謝罪、あるいは身近な人が原因となったトラブルでの謝罪について、どう対応すればよいと考えているのか教えてもらった。
目次
【ケース】学校で子供同士がけんか。先方の家へ謝罪に行くとき
●こちらに非がある場合
・オバ記者こと野原広子さん
(まずは子供が)「ごめんなさい」、(次に親が)「監督不行き届きで申し訳ありません」
【解説】「体を2つに折って謝り、先方が“顔を上げて”と言うまで頭を下げ続ける。わが子には後で、謝れたことをほめることも忘れずに」
・ビジネスマナー講師・金森たかこさん
「このたびは、うちの子が○○をしてしまい、大変ご迷惑をおかけしました。本当に申し訳ございません。しっかりと叱り、二度とこのようなことがないようにします」
【解説】「1000~3000円の手土産を持参。今後も顔を合わせるのできちんと対応しましょう」
●どちらに非があるか不明な場合
・エッセイスト・海老名香葉子さん
謝罪に行く前に先生に事情を聞いてもらい、どちらの子にも同じように諭してもらう。
【解説】「揉め事の原因や非がどちらにあるかわからないなら、親同士で判断せず、先生など第三者の意見を伺うのもありだと思います」
・手紙コンサルタント・亀井ゆかりさん
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。子供たちからも話を聞かせていただいてもよろしいでしょうか」
【解説】「先方の子供がけがを負っているようなら、まずは謝罪。状況がわからない点もあるので、子供たちの話を聞くという流れにもっていきます」