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投資
伝説のプログラマーが説く「メタトレンド投資」の極意

「日本経済全体は期待薄だが…」エヌビディア株のポテンシャルをいち早く見抜いた“伝説のプログラマー投資家”がポートフォリオに加えた日本企業の名前

 また、バフェット氏が投資したことでも話題になった伊藤忠商事は、私自身、以前仕事の関係で大変お世話になった企業です。その際に、非常に優秀な社員の方々と出会い、彼らの仕事への情熱に強い感銘を受けました。その経験がきっかけとなり、同社の株を長期保有しています。

 最近、新たにポートフォリオに加えたのが富士フイルムホールディングスです。富士フイルムは、画像解析AIの医療分野への応用や、医療用タンパク質の生産事業など、将来性の高い分野に積極的に投資を行っています。保守的な企業が多い日本企業の中にあって、珍しく”攻め”の姿勢が感じられたので株を購入しました。

 もっとも、ここで挙げた企業はあくまで私の視野に入ったから投資したまでです。

 日本には私がまだ知らないだけで、世界に誇れる高い技術力や、革新的なビジネスモデルを持った魅力あふれる企業が数多く存在するはずです。将来が楽しみな「ダイヤモンドの原石」のような企業を探し当ててみてください。

 その際、私が読者の方ひとりひとりに対して、手取り足取り詳細にアドバイスすることはできません。もちろん、私が発行しているメルマガで質問をいただければ、その企業の強みや弱みなどはある程度お答えできるかもしれない。

 しかし、何度も繰り返しお伝えしているように、あなた自身が、みずからの力で確信できる企業を見つけ出してほしいと思っています。みずから見つけ出し、その企業の成長を見届け、最終的に大きなリターンを得られたときの喜びは、他の何物にも代えがたい格別なものだからです。

 日本企業に個別株投資をするとしても、結局のところ成功するための鍵は「メタトレンド」と「推し」です。

 まずは時代の大きな流れである「メタトレンド」を的確にとらえる。次にあなた自身の「推し投資」のエッセンスを掛け合わせる。この2つを軸に、ご自身の興味や関心を原動力として、投資すべき企業を見つけてほしいと思います。

 であれば、日本企業であれ、海外企業であれ、投資の真の楽しさと、高いリターンの両方を手に入れることができるでしょう。

 そこでの成功体験があなたの人生をより豊かに、よりエキサイティングにしてくれるはずです。

※中島聡・著『メタトレンド投資 10倍株・100倍株の見つけ方』(徳間書店)より一部抜粋・再構成

■前編記事《「外国人から見ると異様でしかない」日本企業に根強く残る“非効率な経営”の実態 “伝説のプログラマー投資家”が日本市場全体への投資を躊躇する理由》から読む

【プロフィール】
中島聡(なかじま・さとし)/1960年北海道生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。マイクロソフトでソフトウェア・アーキテクトとしてWindows95などの基本設計を手がける。2000年にXevo(旧UIEvolution)を創業。2019年に同社を3億2000万ドルで売却。現在はさまざまなソフトウェア開発を行っている。

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