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【相続をスムーズに進める制度一覧】戸籍集め、不動産探し、借金の有無…相続手続き、財産管理がラクになる武器

戸籍集めなど手間のかかる手続きはどう進めるのが正解か(イメージ)

戸籍集めなど手間のかかる手続きはどう進めるのが正解か(イメージ)

 家族が亡くなった時、死を悼みながら進めなくていけないのが諸々の手続き。そのなかで、いくつもの期限があるのが相続だ。相続放棄は相続発生を知ってから3か月以内、相続税の納付は10か月以内に行なう必要があるので、スムーズに進める工夫をしていきたい。佐藤葬祭代表の佐藤信顕氏が言う。

「遺言書がない場合、遺産分割の協議などが必要になりますが、葬儀で親族が集まった際に話し合いを済ませられると格段に早く進みます。ただし、多くの葬儀を見てきた経験から言うと親族の仲があまり良くないと大切な人を亡くしたショックも相まって、話し合いを急ぐと揉める可能性が高い。その懸念があるなら、四十九日など次に集まる日時だけを決めてそこで話し合うようにしましょう」

 家族会議の日時を決めたら、参加者にはその時に戸籍謄本を持参するように伝える。戸籍謄本は不動産や金融資産の名義変更などで都度求められるものだ。被相続人の戸(除)籍謄本と相続人の戸籍謄本を合わせた書類の束ができたら、「法定相続情報一覧図」を作成しておくと、相続手続きが格段に楽になる。東京国際司法書士事務所代表の鈴木敏弘氏が言う。

「相続関係を証明する家系図のようなもので、一度作れば書類の束が必要なくなるし、写しが何通も取れるので、一つの提出先に渡した後、戻ってくるまで手続きがストップするといったことがなくなります。四十九日などで集まる時に相続人全員に戸籍謄本・住民票という必要書類の持参をお願いしましょう」

 亡くなった被相続人の戸籍謄本を集めるには、2024年3月に始まった「広域交付制度」の利用が便利だ。最寄りの市区町村で被相続人が生まれてから死亡するまでのすべての戸籍謄本をまとめて入手できる。本籍地が複数にまたがっていても、従来のように各地の役場に出向いたり、郵送で依頼したりする手間が省ける。

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