白い壁にシンプルなピクトグラムで男性用と女性用が分けられているケース
後からラベルライターで「男」「女」と記載したテープを貼り付けた
トイレを設置する施設側はどうとらえているのか。飲食店の勤務経験がある40代女性・Cさんは、「難しい問題だと思います」と話す。
「4年ほど前、オープン時から勤めていたカフェでは、トイレのマークは男女ともに黒色でデザインもほぼ一緒、人型デザインの肩幅がちょっと違うくらいのものを採用していました。ただ間違えるお客さんが続出し、トラブルが起こってからでは遅いというわけで、ラベルライターで『男』『女』と記載した青と赤のテープを作成し、壁に貼りつけて補足していましたよ。『直感的なわかりやすさも大切』ということを学んだ出来事でした」
トイレのマークをめぐっては、過去に物議を醸した例がある。愛知県大府市が2000年に市役所などに導入した「男女どちらも便座に座った緑色」のマークだ。「男女共同参画」の視点から男女ともに同じマークを採用し、テキストだけで男女の区別を表記した取り組みは、当時としては先進的だったかもしれないが、賛否両論あり2008年に廃止された。
今の世の中では、男女平等や性別にとらわれない考え方がさらに広まりつつある。そんなタイミングだからこそ、改めて利便性と多様性のバランスを見つめ直す必要があるのではないだろうか。