色も同じで男女マークの違いがわかりにくくなってきた?(写真:イメージマート)
多様性への配慮が叫ばれる昨今、性別による固定観念を取り払う取り組みが広がっている。トイレの入口に掲げられた「マーク」もその一つ。昔ながらの男性用マークは青色でズボン、女性用は赤色でスカートというデザインが定番だが、最近は男女同色で、かつ明確な差がわかりづらいマークを目にすることも多くなった。
そうした新しいデザインがトレンドになったことで「かえって使いづらくなった」という困惑の声も出ている。SNSでも「おしゃれすぎて男女どっちかわからない」など、たびたび問題視されているが、あらためて、間違えやすいトイレマークの実態とともに、今後マークはどうあるべきか、不便を感じた人たちや店側の声を追った。
「女子トイレからおじいちゃんが出てきました」
IT企業勤務の30代男性・Aさんは、視力が悪くメガネをかけているが、「見えすぎても頭が痛くなる」という理由から、レンズは視力が0.7ぐらいになるように調節している。そんなAさんは、「同じ色だと男女のマークが認識しづらい」といい、「間違えかけたことが一度や二度ではない」と明かす。
「この間出かけた商業施設では、トイレマークが男女どちらも茶色の地に白い線で描かれていました。パッと見で入ろうとしたら女性が出てきて、あわてて足を止めたのですが、女性用マークのほうのスカートの幅が細いというか、もはや男性用のマークとほぼ同じ幅。下半身部分が大きな三角形の形をしているものが女性、という認識だったので、“幅が細いから男性用だろう”と思い込んでしまったんです。最近は結構間違えます」
Aさんは、「女子トイレからおじいちゃんが出てきたのを見たこともあります」と言う。
「私は実際に入ってしまう前に気がつきますが、高齢の方だと気づかないパターンもあるようです。視力も悪くなってるだろうし、そんな時代の急激な変化についていけない人もいるだろうし、そりゃそうだなと思いました」(Aさん)
従来の「男性用は青色・ズボン」「女性は赤色・幅広スカート」ではなく、最近はデザインやシルエットにこだわったマークも少なくない。わかりにくさは、「表記」にも見られるようだ。Aさんが続ける。
「外国の方への配慮もあるとは思うのですが、マークなしでMEN・WOMEN、Gentleman・Ladyという英語表記だけのものもあって、これでは小さな子供はわからないのでは……。マークなんだから、間違えないように認識できてなんぼだと思うのですが、なぜわかりづらい方向にいくのでしょうか」(Aさん)