4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博
4月13日、大阪・関西万博が開幕する。日本国内で開かれる万博では過去最多の158か国・地域が参加し、その経済効果にも期待がかかる。万博開幕が迫るニュースをきっかけに、投資先の銘柄を探す人がいるかもしれないが、早くから開催時期が判明している大イベントについては、それが好材料となる銘柄でも開幕前に「織り込み済み」の株価となっているケースがあるので注意が必要だ。その前提を踏まえ、今回の万博ではどういった銘柄に注目すべきか。株式投資で億超え資産を築いた“億り人”にそのポイントを聞いた。
今回、話を聞いたのは、160万円を元手に株式投資を始め、通算85銘柄の10倍株(テンバガー)を達成、資産3.3億円を築いた現役サラリーマンの愛鷹(あしたか)氏だ。厳選した銘柄を長期保有して「10倍株」となるのを待つのが愛鷹氏のスタイル。万博関連ではどういった銘柄に注目するのか。
テーマは「開幕後の持続性」
1970年に開催された大阪万博(EXPO’70)から55年、大阪の地で184日の日程で開かれる大阪・関西万博は、2005年の愛・地球博(愛知開催)に続き20年ぶりに日本で開催される国際博覧会となる。日本国内、海外から多くの来場者が見込まれる一大イベント。それだけに、一口に“万博関連”と言っても関連するテーマや業界は広範囲に及ぶ。そうしたなか、愛鷹氏は「大阪・関西万博関連で今から注目するのは開幕後の人流の効果などが期待できる銘柄」だと説く。
「将来の10倍株を見つけるためには、まず業種・テーマを絞ることが先決。継続的な需要が見込め、息の長そうなテーマに注目すべきです。大阪・関西万博に関するインフラ整備や建設関係については業績も株価に織り込まれてきており、すでに終わったテーマと考えています。
たとえば、パビリオン建設や関西空港リニューアル整備を受注した会社は一時的な特需による利益はあるかもしれませんが、完成したら終わりですから継続性は見込めない。一方、大阪・関西万博の開幕後の人の流れも一時的といえばそうかもしれませんが、その後もリピートしてくれる可能性があるので、建屋を造るだけよりは将来的な継続性が見込めます」
建設関係といった業種よりも、飲食や宿泊、交通需要などが注目だとする愛鷹氏。別記事『《通算85銘柄で10倍株達成》資産3.3億円の“テンバガーハンター”愛鷹氏が注目する「大阪・関西万博で上昇期待」銘柄6選』では、愛鷹氏が期待を寄せる個別銘柄について、具体的に解説している。
株式投資を始めてから約16年で資産3.3億円を築いた愛鷹氏のX
【プロフィール】
愛鷹(あしたか)/現役サラリーマン投資家。理系大学院修了。2008年に株式投資を始め、3億3000万円超の株式資産を築く。保有銘柄は1000社を超える。2025年2月現在、13年連続通算85銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。「テンバガーハンター」と呼ばれる。著書に『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)。【Xアカウント】@minobouz
取材・文/上田千春