変わりつつある関西財界の勢力図を解説(関西電力本店が入る関電ビルディング。時事通信フォト)
最寄り駅に会場入口、パビリオンや会場内食堂などすべてに行列ができる賑わいが報じられている大阪・関西万博。既得権の破壊を掲げてきた大阪維新の会にとっても最大の目玉イベントだ。しかし、その政策もまた在阪企業の新たな“利権”の種になっているとささやかれている。そして、維新の改革に商機を見出す企業とは別に、大阪をはじめ関西で大きな存在感を放つ企業群もある。
「大阪の企業には独自の格付けがある」
江戸時代に「天下の台所」と呼ばれて日本の経済の中心だった大阪の経済界は、東京と違う独自の企業風土を育んできた。
その大阪経済界を率いるのが関西経済連合会(関経連。会長・松本正義氏=住友電工会長)だ。
「大阪の企業には独自の格付けがあり、世界的企業のパナソニックやサントリーさえ、未だに関経連のトップにはなれない。あの商売の神様、松下幸之助氏(パナソニック創業者)も関西財界でのポジションはついに与えられなかったほどです」(大阪の財界関係者)
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