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藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

クレジットカードや住宅ローン審査に影響する「信用情報」を数値化した「信用スコア」の仕組み 「使わない」より「使って返す」実績がスコアアップにつながる

各人の「信用スコア」はどのように算出されるのか

各人の「信用スコア」はどのように算出されるのか

 クレジットカードや住宅ローンの審査に影響する「信用情報」。これをスコア化した信用スコアを自分で確認をするサービスも登場している。スコアはどのように決まり、スコアはどうやって上下するのだろうか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第139回は、「信用スコア」について。

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 クレジットカードや住宅ローンの申し込みをするときに必ず出てくるのが「審査」。その際、金融機関やカード会社は「この人はお金をきちんと返してくれる人か?」を判断するために、「信用情報」をチェックします。この情報をもとに数値化されたのが「信用スコア」です。最近では、このスコアを自分で確認できるサービスも始まりました。

 たとえば、信用情報機関のひとつであるCIC(シー・アイ・シー)は、2024年11月から「クレジット・ガイダンス」というスコアの開示を開始しました(インターネットでは500円、郵送では1500円の手数料が必要)。200点~800点の範囲で、その人の信用度が示されます。点数が高いほど、金融機関に「信用されやすい」状態だということです。

 スコアの算出には、過去のクレジットカードやローンの契約履歴、支払い状況、滞納の有無などの情報が使われます。一方で、年齢や勤務先といった「属性情報」は関係ありません。つまり、「どこに勤めているか」ではなく、「どれだけきちんと返済しているか」が信用の評価ポイントなのです。

信用スコアを押し下げる要因

 信用スコアが低いと、住宅ローンが借りられないなど、一世一代の決断がくじかれるといったことになりかねません。どのような行動が信用スコアを下げるのかを知り、日頃から意識しておくことが重要です。

 スコアを下げるおもな要因は、
・支払いの遅延や未入金(最大5年間記録が残る)
・リボ払いやキャッシングの残高が多い
・クレジットカードやローンの申し込みが短期間に集中
 などです。

 たとえば、携帯会社で、スマートフォンを分割払いで購入し、通信費と一緒に月々支払っている場合、うっかり支払いが遅れてしまったら、それも「未入金」として記録されます。

 また、キャンペーンを狙って、複数のクレジットカードを同時に申し込むと、「お金に困っているのでは?」と判断され、審査は通らず、なおかつスコアを下げます。

次のページ:信用スコアを上げる3つのポイント

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