昨今、24時間営業を巡る議論が活発なコンビニエンスストア。終夜営業が必要かどうかはさておき、もはや日本人の生活に欠かせない存在であることは間違いない。しかし便利さに慣れすぎたせいか、無理難題を言う迷惑な客も少なからず存在する。コンビニの深夜バイト歴が10年を超える男性のSさん(30代)はいう。
「コンビニを“なんでも屋”だと思っているお客さんは少なくありません。店にないか聞かれるもので圧倒的に多いのは薬、『○○社の□□』など商品名を名指しするパターン、後は刺し身や牛肉などの生モノ、マイナー雑誌などですね。その他で聞かれたことがあるのは印鑑、誕生日ケーキ、メロン、スマホなどです。
危なそうな人に『包丁ありますか?』と聞かれた時は本当に怖かったです。『両替お願いします』も多いですね。ウチの店では何か買って頂くようにお願いしていますが、『10円玉10枚を100円玉にしてくれ』といった“逆両替”を求める人もちょくちょくいます」(Sさん。以下「」内同)
自分が欲しい物が置いていないかどうかを尋ねるだけなら問題はないが、「よろず相談所」のようにコンビニを使う者もいるという。
「道を聞かれることは本当に多いです。場所が分かればもちろん説明しますが、分からないと答えてキレられたことがあります。また、レジを打っている時に、横から尋ねてくる人は少なくありません。そういう人に限って、『少々お待ち下さい』『分からない』などと答えると舌打ちしたりするんですよね。
後は『○○を貸してくれ』という人も多いです。ガムテープ、ボールペン、『何か書くもの』といった具合に、商品として並んでいる物を貸してくれという人はしょっちゅうですし、『電話を貸してくれ』という人も月に1~2回はいます。商品を買わないで、『(コンビニの)袋をくれ』『箸をくれ』『ストローをくれ』という人もいますが、これはお断りしています。『充電させてくれ』も多いですが、許可しているとキリがないので、こちらもNGです」