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ひきこもり問題 人間の「孤独を避ける本能」はなぜ変化したか

「孤独を避ける本能」はいつの間にかなくなったのか(イメージ)

 今、社会問題として注目されている「大人のひきこもり」問題。ひきこもり長期化の要因の1つは、「孤独でも生活できるようになったこと」だという指摘がある。高齢者向けのコミュニケーションサービスを提供する、こころみ代表の神山晃男さんは話す。

「猿には、生存率を高めるため、“群れから絶対に離れないようにしよう”という本能が受け継がれているように思います。同じように人間にも『孤独を避ける本能』があるはずです。しかし、テクノロジーと社会制度の進歩によって、その本能が逆に作用しています。現代では、物理的な距離があっても生活できるようになった分、『孤独感』は精神的ストレスとして、生存率に悪影響を与えるようになっている」

 インターネットの普及でアマゾンをはじめネット通販が台頭。日用品や食品に至るまでありとあらゆるモノが、家から一歩も出ることなく手に入るようになった。

約30年で宅配便の数は約9倍に

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 直接顔を合わせなくても、オンラインゲームなどでコミュニケーションも取れるし、あげくにはアダルトサイトも見放題で性欲も満たせるご時勢である。部屋にこもっていても特に困らない、すべてが完結する時代だ。ひきこもりが増える素地となっている。

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