とはいっても無茶苦茶なものも目立ちます。
〈海外駐在時代。お客様が飛行機に遅れそうになった。滑走路に向かって動き出した飛行機を、走って行って止めた。(総合商社/営業 30代)〉(1巻)
〈毎晩売上報告を受けていまして、ちょっとでも売上が悪いときは、ヘリに乗って叱りに行きますね。タイムイズマネーですから。(パチンコホール運営/経営者 40代)〉(1巻)
〈社会に出て偉くなったのは机にかじりついてた奴じゃなく修学旅行で女風呂をのぞきに行っていた奴ら。大切なのは、好奇心、やね(笑)(飲食/経営者 60代)〉(8巻)
〈「ちょっと5分いいですか?」と廊下で社員に声を掛けられて、いつの間にか、5時間話していた。(アーケード・ゲーム開発/経営者 30代)〉(1巻)
2011年に発行された1巻と2018年に発行された8巻を比較すると、2011年の頃は、どことなくブラック企業容認とも捉えられる言葉が多いです。また、根性論も多い。さらに、偽善臭というか、とにかく名言を言いたく「人間って素晴らしい!」「私の可能性は無限大!」的自己啓発セミナー臭もプンプン漂ってくるのが特徴です。
〈1万円の仕事と、100万円の仕事。金額よりも想いの強いほうを選びたい。(ブライダル/管理職 30代)〉(1巻)とか〈一秒一秒がチャンス。(教育情報サービス/企画営業 30代)〉(1巻)にも、「う~ん、それって本気? 管理職だったら100万円取るべきでしょ?」とか「お前の一秒、そんなに貴重なんだ、へー、すげー(棒)」みたいな感想を抱いてしまいました。この手の「無理してるんじゃない?」的な発言は30代の若手からのが目立ち、ブラックっぽいのは高齢者が目立ちました。