クレジットカードには、シルバー、ゴールド、プラチナ、ブラックなど、利用金額や継続年数に応じてランク分けが存在する。カードの年会費もランクが上がるにつれ数万~数十万円と上がっていき、それに付帯するサービスも充実していくのが特徴だ。はたして上位クラスのカードを持つメリットはどんなものがあるのか。実際にゴールドカードやプラチナカードを使っているビジネスマンに話を聞いた。
自分の“秘書”を雇っている感覚
大手商社で管理職を務める50代の男性・Aさんは、有名カードブランドのプラチナカードを愛用して5年になる。
「入社した当時の会社の上司の教えをきっかけに、グリーン、ゴールドカードを経て、現在のカードを持つようになりました。時計や着ているスーツのブランド、自動車の車種などと同様に、世界的に評価されているブランドのカードを持っているということは、世間での“格”の高さを証明できるし、自信にもつながりやすい。若い部下には『年会費も無茶苦茶かかるのに、理解できない』と言われることが多いですが、このカードを持ち続けることが仕事上の一番のモチベーションになっています」
プラチナカードを持つといくつもの特典を受けられるが、A氏は実際のメリットを次のように感じているという。
「会食の予約も条件を伝えれば丁寧に取ってくれるし、家族旅行のホテル予約から、ゴルフ場の紹介もしてくれる。お金を払って、自分の“秘書”を雇っている感覚です。数10万円にも及ぶ年会費が割に合うかどうかは分からないですが、“特別な人になれた”気持ちが味わえるので、当分は辞めるつもりはありません」
海外旅行では役に立ったが日常ではさほど…
新婚旅行を機に、国内のカード会社のプラチナカード会員になったのは30代男性のBさんだ。日頃の光熱費や生活費、家賃の支払いを含むすべてをカード決済に集中させる“努力”により、ようやくカード会社から“プラチナカード”への招待が届いたのだという。
「海外旅行での付帯保険や補償内容などの優待特典や、世界中の空港ラウンジが使い放題になる『プライオリティパス』が便利と思って入りました。初めて訪れる海外で不安も多い中で、ラウンジが使えるとセキュリティ面でも安全ですし、付帯保険での補償もあったので、気を張りすぎることなく、旅行を楽しめました」