日常的にキャッシュレス決済を活用している20代の大学院生のBさん(男性)も、「Suicaはマスト」としながら、自らのスマホ決済の整理事情を話す。
「せっかく大きい財布や煩わしい小銭から解放されたのに、スマホはアプリだらけ。いくら還元があっても、決済方式選択が面倒くさい。レジ前で決済選択に苦戦している人もよく見かけます。最近は、Apple Payにクレカに紐づかせたQUICPayとSuicaを入れて、QRコード決済はPayPayかLINE payに絞っています。これで事足ります。もうむやみに新しいものに手を出さなくても、これでほとんどのところで決済できるので満足しています」
ローソンをよく利用するというBさんは、店員に利用する決済方式を伝えるルールも厄介だと苦い笑いする。
「ローソンはApple WalletにPontaカードを入れることができて、ポイントカードを提示しなくても決済と同時にポイントが貯まって便利なのですが……『Apple Pay』と言わないと、Pontaカードとセットで決済されないんです。でも、ほかのコンビニでは、Apple Pay というと、困惑させてしまう。QUICPayやiDの決済方式があるからです。うっかりすると、この謎ルールのせいで僕もレジの店員さんも苦笑い。厄介ですよね」(Bさん)
こうした日本のペイ乱立状態についても、複雑な心境だと話す。
「日本独自規格で、ガラパゴス化してまで守り抜いてきたFeliCaを差し置いて、中国でも古くなりつつあるQRコードを、日本ではなぜ、さも新しい技術のように持ち上げて普及させようとしているのか疑問です。確かに加盟店手数料とかいろいろ大人の事情があるかもしれませんが、不正利用などといった実情を見ていると、なんだかなあ、と思ってしまいます」(Bさん)
40代主婦のCさんはポイントに着目して、楽天系に統一しているという。
「私は普段から楽天をよく利用するし、ポイントを貯めたいので、楽天系(楽天Edyと楽天ペイ)に統一しています。使えないところは楽天カードかSuicaですかね。普段の買い物はこれらでどうにかやりくりしています。なるべく、自分が利用するサービスにメリットがあり、将来性が高いもの、そして淘汰されにくいものを選びました」
ペイ戦国時代に天下統一を果たすのはどのペイか。ひとまず、自分なりにペイを仕分けするのが良いのかもしれない。