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FOMCでの政策金利引き下げを「0.25%」と予想する根拠

利下げへの意欲を見せるFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長(Getty Images)

 7月30日、31日に、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開催される。米ドルの政策金利の発表は、31日になる。

 今回のこのFOMCでは、米ドルの政策金利引き下げが実施される、と予想されている。この利下げは、ほとんど市場のコンセンサス(意見の一致)となっており、利下げが実施されない場合こそが、市場のサプライズ(驚愕)であり、その場合は外国為替市場が大きく混乱する要因になるだろう。要するに、米ドルの政策金利引き下げが発表される可能性が極めて高い、ということだ。

 米ドルの政策金利の下げ幅だが、0.50%説と0.25%説が流布している。個人的な見解としては、0.25%を予想している。

 ここからは、金利についての一般論を述べよう。米国や日本のような特定の国を想像するのではなく、一般的な国を想定して欲しい。

 それぞれの国にとって、金利はきわめてロジカル(論理的)だ。というのも、金利には「政策金利」があるからだ。

「政策金利」はマーケット(一般的な市場)ではなく、人間が決める。それも中央銀行、財務省、その時々の政府といった、ごく一部の一握りの人間の判断によって決定される。とはいえ、金利は人々の生活に深く関係しているので、あまり急激に変動させるのは好ましくない。

 たとえば、ちょっと景気が悪くなったとする。景気対策として、政策金利を3%引き下げる。そうしたら、景気が急回復した。それで、今度は3%引き上げる。――こういった朝令暮改をするわけにはいかない。

 だから、景気が良い時は金利を上げるのだが、いっぺんに1%も2%も上げることはしないで、0.25%の幅で引き上げるケースが多い。そして、様子を見る。足りなければ、また、0.25%引き上げる。そんな風に、小出しに引き上げていくことが政策金利の常道なのだ。

 また、政策金利の動きは、同じ方向に少なくとも3回は動く、といった傾向がある。これは絶対ではないのだが、先ほども述べたように、一部の人間が様子を見ながら小出しに上げたり下げたりするわけだから、普通は1回だけでは変動幅が足りなくなる。それで、後から追加して、足りない分を補うのだ。

 逆に政策金利が半年ごとに、0.25%上がったり下がったりしているようでは、マーケットから信認されなくなる。市場参加者は、「そんなことをするくらいなら、金利を動かさないで様子を見るべきだ」と考えるからだ。

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