コンセプチャルなカプセルホテルも増加
特別なこだわりをもった新型カプセルホテルも人気だ。ホテル事情に詳しいライターのミネさんは『ファーストキャビンステーションあべの荘』に注目している。
「店名でもわかる通り、『夜行列車の個室』がコンセプトのため、鉄道好きにはたまらないアイテムが散りばめられている。入口にはJR西日本の社員が施工した電車の車軸(221系)と線路のオブジェがあるほか、いまはなき寝台列車『トワイライトエクスプレス』を再現したコンセプトルームなどもあります。加えて、ほかの『ファーストキャビン』の店舗と同様に大浴場などサービスも充実しているので、鉄道好き以外の方にもオススメです」
こういったこだわりのカプセルホテルは増えてきているという。
「東京日本橋人形町には、『禅』がテーマで、各部屋を千利休の茶室に見立てた『hotel zen tokyo(ホテル・ゼン・トーキョー)』が今年2月にオープン。外国人観光客にも人気となっているようです。
本の街として知られる、東京・神保町にはアートの観点でキュレーションした漫画5000冊が常備されている『MANGA ART HOTEL, TOKYO マンガ アート ホテル トーキョー』が同じく2月にオープンしています。すべてのタイトルにおすすめのコメントが用意されている力の入れようで、気に入った作品を購入できるのもうれしいですね。
ここ最近のカプセルホテルは、もはや“おしゃれでキレイ”というのは当たり前。それぞれの特徴を示すという意味でも、特別な体験ができるコンセプトホテルが増えていくでしょう」(ミネさん)
安さだけを追求するカプセルホテルの時代から、快適さはもちろん、様々な付加価値を持つカプセルホテルが主流となる時代へと変わりつつあるようだ。