8月の相場は、円高進行や日経平均が落ち込む機会も目立つようになったが、今後の展開はどうなるのだろうか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが直近の相場見通しを解説する。
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アノマリーによると、8月は調整相場になりやすい傾向があります。私の経験上、8月の底値がその年の安値付近となることもしばしば。こういった相場のアノマリーは、値動きに必ず理由があるので軽視してはいけません。
私はテクニカル分析をもとにトレード判断を行うため、どんなニュースが飛び込んでこようとも「チャートを見ればわかる」というスタンスで構えていますが、ファンダメンタルズ重視の方はここ最近、気が気ではないでしょう。
ファンダメンタルズを重視する方は、お盆で相場が下落したタイミングで少量の買いポジションを保有するという選択肢もあると思います。投資は先ほどのようなアノマリーを利用してみる、というシンプルな考え方も大切です。もしもそれで利益を得られた場合、トレードを見直す良いきっかけにもなります。もちろん絶対に成功するということではないので、余裕資金で検討してください。
急落している時に一旦買いポジションを保有することは勇気がいると思いますが、人と同じことをしていてはいつまで経っても勝てません。マーケットの勝者は昔からFX(外国為替証拠金取引)で100人に1人、CX(商品先物)では1000人に1人とされています。
私は「チャートが全てを表してくれている」という考えを軸にトレードしています。トランプ大統領が何を発言するかわかりませんし、FRB(連邦準備制度理事会)の利下げ・据え置きに関しても実際にどうなるか予想できません。しかし、相場というものは値動きに投資家の動向が織り込まれ、その動きがジワジワとチャートに現れるものと考えるため、ファンダメンタルズ分析よりも、チャート分析を重要視してきました。私は、そのスタイルのおかげで、投資の世界で長く生き残っていると実感しています。