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金価格高騰で「純金積立」が人気に 「まだ上がる」と考える根拠は

過去10年の金価格の推移と主な出来事

過去10年の金価格の推移と主な出来事

 ここ最近、米中貿易戦争を背景に、じわじわと買われてきたのが、安全資産とされる「金(ゴールド)」だ。田中貴金属工業広報の小柴恭平さんが話す。

「今年5月以降、米中貿易摩擦の激化やアメリカの経済指標の悪化による米株安やドル安を背景に上昇し、7月に金の税込み小売価格は5000円の大台を突破。金に注目が集まったことで、『純金積立』を新たに始めたお客さまが、今年5月以降で約2倍になりました。特に、比較的経済的に余裕がある40~50代の女性に人気です」

 この8月の世界的なドル安・株安を受けて、金価格は8月16日時点で、約40年ぶりの水準となる5638円(1グラム当たり、田中貴金属工業発表税込小売価格・以下同)をつけた。10年前の2009年の年間平均価格は2951円なので、10年間で2倍近く上がっている。

 金の第一人者で、経済評論家の豊島逸夫さんが説明する。

「米中貿易戦争で世界的な不安が広がっていることもありますが、世界的に金利が安くなったことが大きい。世界中が超低金利に陥ったことで、相対的に金が選ばれやすくなり、『安全資産』『有事の金』として需要が高まりました。金は、元本保証ではないし、利息も付きませんが、紙幣や株、債券のように紙くずになったり、金の現物が無価値になることは絶対にない。これが人気の理由です」(豊島さん・以下同)

 とはいえ、ここまで価格が高騰すると、さすがに今後は値が下がって損してしまうのではないか心配だ。

中国人とインド人が買いまくっている

「確かに、足元では異常に値上がりしているため、このまま一直線に上がり続けることはないでしょう。しかし、10年、20年といった長い目で見れば、金価格はまだまだ上がる可能性が高い。

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