消費税が10%に引き上げられる。10月1日の0時から、すべての場面で税率が一斉に切り替わるわけではない。「いつ10%になるか」はシチュエーションによって全く異なる。その“境界線”を把握すれば、出費を減らせる可能性がある。ここでは、9月30日から10月1日にかけて、深夜営業店の増税事情を紹介しよう。
Q:コンビニのレジに9月30日の23時59分に並んでいたら?
寝酒のビールとつまみを買うためコンビニの列に並んだA氏(55)が時計に目を向けると、日付が変わるまであと1分。「会計中に0時を回ったら、税率は何%になるのか」――。
コンビニ大手3社の答えは、「最初の商品をバーコードでスキャンした瞬間の税率が適用される」だ。A氏がレジに持ち込んだ最初のビールがスキャンされるのが23時59分59秒なら他のつまみも税率8%、1秒でも過ぎたら10%になる。行列にイライラしそうだ。
Q:9月30日の23時に居酒屋に入り、1時に会計したら
居酒屋チェーン・鳥貴族は「営業日」で切り替える。
「9月30日に来店された方の会計が日をまたいでも、『9月30日の営業時間の売り上げ』として計上します。10月1日0時過ぎの入店も同様で、閉店までは税率は8%です」(鳥貴族広報)
Q:ファミレスでは?
ガストやジョナサンを傘下に持つすかいらーくHDの対応は異なる。
「10月1日の0時を過ぎて落ち着いたあたりで店内のお客様に一度、会計をお願いし、当日の売り上げをまとめる『レジ締め』を行ないます。以降の注文は10月1日の営業として、10%の税率を適用します」(すかいらーくHD広報)
※週刊ポスト2019年9月6日号