テレビやイベントなど、様々なシーンで活躍するお笑い芸人たち。この芸人を陰で支えているのがマネージャーという存在だ。さて、芸人のマネージャーは、具体的にどんな事をしているのだろうか。また、どれくらいの収入があるのだろうか。
大手芸能事務所で芸人のマネージャー歴12年のAさん(30代男性)は、今の仕事に就くに至った経緯をこう振り返る。
「大学を卒業して、最初は一般企業に就職したのですが、転職を考えていたタイミングで芸能事務所のマネージャー募集の広告が目に入りました。ミーハーな気持ちもあって応募したところ採用に至り、いきなり若手30人のマネージャーになりました。
先輩社員からマネージャーとはどういうものかということを簡単に教わりはしたのですが、それからは怒涛の日々でしたね。引っ切り無しに電話が鳴り、この仕事にはこの芸人を、あの仕事にはあの芸人をブッキング……という感じでとにかく目の前のことをやっつけていく、という日々でした」(Aさん・以下同)
Aさんは今は若手担当から外れて売れっ子芸人のマネージャーをやっている。入社当初の収入は入社当初は高卒の初任給くらいで、今はそれよりちょっと上がったくらいだそうだ。前職から比べると収入は下がっているが、芸人のために働くということには、大きなやり甲斐を感じているという。ちなみに、担当している芸人が売れたからといって、または売れている芸人を担当しているからといって、簡単に給料が上がるわけではない。
マネージャーは担当芸人が休みの日でも事務所で事務作業があったり、テレビ局に行って営業をしたり、スケジュール確認があったりと休む暇がない。オファーの電話があったときにギャラの交渉をするのもマネージャーの仕事だ。大体の相場は決まっているが、芸人の価値を落とさないように交渉するのがポイントだ。
「ギャラ交渉で普段より単価を高く設定できた時は芸人にはそのことは言いませんが、より頑張ってもらうためにいろいろとアドバイスをしています。そこでその番組にハマっているのを見るとマネージャー冥利に尽きますね」