延滞税の年利は最初の2か月は年7.3%で、これだけでもキツい水準だが、2か月を過ぎると14.6%という貸金業並みの年利を課せられる。ここへさらに重加算税などがプラスされることもあり、納税が遅れるほど支払額は膨らむのだ。悪質なケースでは刑事告発の対象ともなり、有罪となれば「前科」がつく。どう考えても収入は正しく申告し、期限内に納税するのが最もお得でスマートなのである。
「少額ならバレないのでは?」と考える人もいるかもしれないが、多くの人がすでに証券会社やFX(外国為替証拠金取引)会社、勤務先や副業先にマイナンバーを提出しているはずだ。収入や投資の利益は、税務署に捕捉されていると考えるのが無難である。投資であれば確定申告が不要となる「源泉徴収ありの特定口座」でできる範囲内の投資で納めるという方法はあるが、FXや副業などでは「ルーズだから」は通用しない。自分でできないなら税理士など専門家に頼んだ方が、結局は安くつくだろう。
文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー/ライター)