家事において、自分に合った調理道具を見つけられるかどうかは、多くの人に共通する悩みだろう。台所用品に詳しく『使いやすい台所道具には理由がある』の著書もあるフードスタイリストの野口英世さんが語る。
「今でこそお気に入りの台所用品は次々思い浮かびますが、失敗もたくさんしてきました。手の大きさなど体形によっても使いやすさは変わるので、選ぶ時は直接手に取ることが大切。例えばフライ返しが欲しければ、家のフライパンに近いものを売り場から拝借し、実際に手を動かして疑似体験してみるといいですよ。
ずっと使い続けられる道具は、使っている時に違和感がないものですから。使いやすい道具があれば、もう1品多く作ろう、新しいメニューに挑戦しようなど、道具を通して楽しみが広がります」(野口さん・以下同)
さまざまな調理道具を知る野口さんは、その収納方法について、「菜箸やおたまなどの調理道具は、基本的に立ててしまう収納。引き出しの手前から使う頻度の高い順に置き、何度も必要であれば、調理中だけ調理台に出します」とコツを紹介する。
また、「重い鍋などは平台車に乗せたまま収納。広い場所に引き出してから持ち上げられ、体への負担も少なくなります」と話す。