「料理で使うことの多いバターも、牛乳で出来ているためNG。アーモンドやココナッツで出来た、ヴィーガン用バターがあるのですが、高級スーパーでしか取り扱いがないうえに、一箱1000円程度と高い。そもそも代替食品には、通常の食材と比べて2倍から3倍の価格のものが多いこともあり、1か月の食費は、平均の倍以上しているのではないでしょうか」
外食をする際も、使われている食材を店員に細かく確認しないといけないため、ふらっと新規の飲食店に入ることは難しい。ベジタリアンが利用する情報サービスでの口コミ情報をもとに、事前に調べてから店を決めるようにしている。最近では都市部中心に食品表示をする店舗も増えているが、地方ではまだまだ不十分だという。
「来年の東京オリンピックでさらに訪日外国人が増えると、そのなかにはヴィーガンの人も多いことが予想されますし、飲食店での表示や対応メニューは増やしてほしいです」
ちなみにAさんによれば、妻について、しょっちゅう他人から“栄養が足りていないのでは”“体調を崩していないか”などといった心配をされるそうだが、「本人は至って健康」とのことだ。