30代の女性会社員・Bさんも人間関係を整理した一人だ。旅行好きのBさんは、社会人になってからも、学生時代の仲良しグループと関係を続けていたが、最近、見直すことにしたと明かす。
「学生時代からいつも私が旅行計画を立てていたのですが、ふとある日、なぜ私だけが計画しているのだろうと疑問に思ってしまって。社会人になって、忙しい日を送っているなかで、『割に合わない』と感じるようになったというか……」(Bさん)
Bさんは、友人間での善意が金銭に置き換えられるようになったら「おしまい」だと話す。
「学生時代からの付き合いということで、良くも悪くも“気を遣わない”関係性。旅行計画を立てるにしても、『こういうところに行きたい』『高すぎる』『そこは○○に任せた』など、要望や不満ばかり(笑)。旅行の生き先やスケジュールを組むのはいいけど、時間を割いているのだから、お金がほしい。友人相手にそう思ってしまったので、これは、自分が冷めてしまっているんだなと。関係を終わりにしようと決めました」(Bさん)
20代のCさんも、金銭に対する価値観がきっかけで、友人と疎遠になったという。
「高校時代からの友人と、ずっと、誕生日にプレゼント交換をしていたんです。最初は自由に贈り合っていたのですが、いつからか、ある程度最初に値段を決めて、相手が欲しいものをなんとなく聞いてから贈るスタイルになりました。どうせ贈る(もらう)なら、っていうことで、合理的ですし。
高校・大学・社会人と、ずっとコンスタントに会ってお茶をしたり旅行に行ったりしていたのですが、彼女が結婚すると、2人で実際に会って話すことも激減。たまに会っても、“結婚したからお金がない”“独身なんだからお金に余裕があるでしょ”的なアピールがすごくなって……。食事代も端数部分はいつも私が払うことになっていたり(笑)。
今年の誕生日は、私が“こんな感じのものがいいな”という意味合いで、通販サイトに掲載されていたポーチの画像を送ったんです。そうしたら、彼女が用意してくれたのは、まさかの商品券。『自分で買って』ということなんでしょうね……。いや、確かに金券は金券で嬉しいんですけど、そういう意味じゃないし、そんなことされたら元も子もないというか……。あれ、この人とは価値観が合わないのかもしれないと思って、自らフェードアウトしました」(Cさん)
自分の置かれる環境やライフスタイルの変化などから、人間関係にも変化が生まれ、それが整理するきっかけとなっているようだ。