2019年の為替相場や株式市場は米中貿易戦争にも振り回された1年といえます。12月に米中貿易協議の第1段階合意が発表され、ひとまず進展の兆しを見せました。ムニューシン米財務長官は「すでに第2段階の合意を目指して動き始めている」とも発言しており、年末で米中の協議が急に早まったように思えます。これは2020年に控える米大統領選を見据えた政治的策略もあるのでしょう。
一部市場関係者は「トランプ大統領から今後の協議に関するコメントを聞きたい」といった声もあり、年明けにもトランプ大統領から第2段階合意が近づくような発言を期待しているようですが、こうしたファンダメンタルズばかり気にしている投資家の中には、淡い期待からポジションを保有する“もったいないトレード”も見られます。ファンダメンタルズのニュースだけに振り回されず、自身のルールに沿ったトレードを行うようにするのがよいでしょう。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)