首都圏住民にとって、「鉄道」は日々の生活に欠かせないものだ。毎日のように利用する路線や駅には愛着がわくが、その一方で重要なライフラインゆえに「なんでこんなに不便なんだ!」と、イライラが募ることもしばしば。
新宿から調布駅を経て、八王子方面や高尾山方面、神奈川・橋本方面などを結ぶ京王線。新宿~調布間を所要時間約17分で結ぶなど特急の充実ぶりで知られ、不満の声は比較的少なかった。しかし、一部の利用者からは「沿線でのイベント開催時」についてブーイングが聞かれた。府中駅を利用する30代男性が憤る。
「味の素スタジアムがある『飛田給(とびたきゅう)』駅は、普段は急行や特急が止まらない駅ですが、味スタでコンサートやスポーツイベントをやる日は特急が止まる特別ダイヤになるんです。急いで新宿へ行きたいのに、人気アイドルのコンサートで飛田給駅に止まって足止めを食い、そのうえ乗り込んできた大量のファンにもみくちゃにされるのでイライラしますよ」
こうしたユーザーの声をあらためて京王電鉄株式会社に伝えたところ、次のように回答した。
「駅の構内につきましては、特急の停車駅で各駅の係員が飛田給に臨時停車をする旨のアナウンスを実施しているほか、駅のホームにある行先案内板(電光掲示板)でも、該当する列車が飛田給で臨時停車する旨の案内を行っています。
また、車内でも、車掌が下りの始発駅である新宿や途中の駅間で臨時停車をする列車である旨のアナウンスを行っています。乗降のドアの上にある液晶ディスプレイ(案内表示器)でも、同様の案内を掲示しています。
こうしたかたちで、乗り降りのお間違えがないように積極的に周知を実施しております。
当日のご案内で周知するといったところがメインになりますが、臨時列車を組むような大規模な大会やイベントの際には、事前に当社のホームページなどでも周知を行っております」(広報部)
※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号