今年1月、女優・春名風花さん(19才)が自らのSNSで、ネット上での被害に関する刑事告訴状の受け取りを警察から拒否されたと報告した。「はるかぜちゃん」の愛称で知られている春名さんは、10年前からネット上の誹謗中傷に遭い、2016年には彼女の出演する舞台が公演される劇場や所属事務所への、爆破予告も投稿された。春名さんはこう語る。
「管轄の警察署の生活安全課には何度も相談に行き、被害届も出しました。でも、“ツイッターって何?”と言われ、取り合ってもらえませんでした。当時はSNSの事件が少なく対策も進んでいなかったんです。結局、実家の近所をパトロールはしていただけたものの、爆破予告犯について捜査してもらえることはありませんでした。警察も誰も助けてくれない…。この時期が本当につらかったですね」
そして最近、警察からは告訴状の受け取りを拒否されたと報告した。このように一筋縄ではいかない警察対応だが、まず、相談に行く部署が肝心だと、埼玉県警元刑事・佐々木保博さん(以下同)は言う。
「警察に相談に行くとまず、相談係のある生活安全課に通されます。ここでは捜査すべき事件性があるか聴取しますが、ネットの専門家はほぼいないため、事件性の有無すら判断されにくい。被害が複雑かつ深刻な場合は刑事課に電話し、“ネットに詳しいサーバー対策課の専門担当者をお願いします”と、アポを取ったうえで訪問してください」