こうしたことから、EUやオーストラリアではγBGHの使用はおろか、それを使った乳製品の輸入も一切認めていない。肉牛を早く大きく育てるために投与する合成女性ホルモンは残留基準値が設定されているのに対し、γBGHは「使用すること自体がアウト」だ。
「日本は国内でのホルモン剤の使用は認可されていないものの、輸入されてくる製品についてはザル。すでにどんどんアメリカからの“ホルモン入り乳製品”が入ってきているのが現状です」(鈴木さん)
アメリカから入ってきた“日本人向け”の乳製品。その危険性を知らずに食べているのは、私たち日本人だけかもしれない──。そこで、日常的に食べている国内の大手乳製品メーカーに、アメリカ産の使用状況について尋ね、リストにまとめた。
国内大手乳製品メーカーの「アメリカ産」使用状況
【*3月18日~24日の期間で、大手メーカー8社に女性セブンが文書によるアンケート取材を実施。期間内に回答が得られなかった場合は「回答なし」、文書回答のみで具体的な商品名の開示がなかった場合は「開示せず」とした。文字数の都合により一部要約。表記順は、〈企業名…アメリカ産乳原料を使用した商品→文書回答およびホームページ記載文など〉】
■江崎グリコ…一部の商品(原料にチーズ、プロテイン、乳糖、ホエイを含むもの)
「品質とコストに優位性があるため、一部の商品でアメリカ産乳原料を使用。商品の原材料としての生クリーム、濃縮乳、脱脂濃縮乳、生乳はすべて100%国産の乳原料を使用している。日本だけでなくアメリカの乳製品規格にも適合させている」(広報)
■スジャータめいらくグループ…使用せず
「アメリカ産乳原料は使用していない。品質・安全保持を徹底した製造方法と、保存性の高いパッケージを採用している」(広報)
■ハーゲンダッツジャパン…回答なし
乳原料はすべて北海道釧路産(ホームページ)