「紹介希望者」が多く、疲弊する社員も
一方、有用であることは理解しつつも、制度の特性ゆえに疲弊気味なのが、IT関連のベンチャー企業で採用を担当する20代の女性・Cさんだ。同社では、全社的にリファラル採用を推奨しており、SNSを通じて積極的にアナウンスしている。
「慢性的に人手不足なベンチャー企業にとって、優秀な人材はすごく欲しい。ただ、スキルはあっても、明らかに職場と『合わない』人も少なくありません。職場の人数が多ければ、どこかにその人と合う人がいたり、愚痴も言い合えたりするのでしょうけど、ベンチャーはそもそもの人数が少ないので、職場の人間関係が合わないと命取りになりやすいんですよね。
結果、そういう人は思ったように活躍出来ないことが多いので、採用も慎重になります。カジュアル面談で今後の選考を断る場合もあるのですが、紹介者にも角が立たないように気を遣います」
社員からの紹介という人事採用システムは、はたして普及していくか。